米ニューヨークのメガチャーチ「リディーマー長老教会」の創設者で、多数のキリスト教書の著者であるティモシー・ケラー牧師が19日、死去した。72歳だった。3年前にすい臓がんと診断され、闘病生活を送る中でも執筆活動を続けていた。
1950年、米東部ペンシルベニア州生まれ。同州のバックネル大学在学中に、学生伝道団体「インターバーシティー・クリスチャン・フェローシップ」(ICF)の働きを通じてクリスチャンとなる。
その後、ゴードン・コンウェル神学校で修士号、ウェストミンスター神学校で博士号を取得。ゴードン・コンウェル神学校で出会った妻のキャシーさんと在学中に結婚し、3人の息子をもうけた。
75年、米国第2の長老派教団であるアメリカ長老教会(PCA)で按手(あんしゅ)を受け牧師に。PCAのウェストホープウェル長老教会(バージニア州)を9年間牧会し、その後5年間、PCAの慈善事業部で責任者を務めたほか、ウェストミンスター神学校で実践神学を教えた。
89年にニューヨークに移住し、リディーマー長老教会を開拓。同教会は礼拝出席者が5千人を超えるメガチャーチに成長した。
2001年、開拓伝道者養成機関「リディーマー・シティー・トゥー・シティー」を設立。17年にはリディーマー長老教会の主任牧師を退任し、シティー・トゥー・シティーの専任スタッフとなった。シティー・トゥー・シティーはこれまでに、世界150以上の都市で千以上の教会開拓を支援し、7万9千人以上のキリスト教指導者を訓練・指導してきた。
執筆したキリスト教書は30冊を超え、代表作に『The Reason for God』『The Prodigal God(邦訳書:「放蕩」する神)『The Meaning of Marriage(同:結婚の意味)』など。累計販売部数は600万部を超え、著書は29カ国語に翻訳されている。