学校法人上智学院(東京都千代田区)は1日、新理事長に総務担当理事のサリ・アガスティン氏(54)が就任すると発表した。アガスティン氏はインド出身のイエズス会司祭で、上智学院が運営する上智大学では、総合グローバル学部の教授を務めている。
前理事長の佐久間勤氏が、上智大学の設立母体であるイエズス会の日本管区長に任命され、4月30日付で退任したことに伴うもの。任期は、佐久間氏の残任期間である2023年5月1日から26年3月31日まで。4月26日開催の理事会で決定した。
アガスティン氏は1968年、インド南部ケララ州生まれ。インドの2つの大学で政治学と哲学を学び、97年に来日。同じくイエズス会が設立母体の六甲学院中学・高校(神戸市)で教諭を務めた。2002年、上智大学神学部卒業。その後、同大学院外国語学研究科博士課程(前期・後期、地域研究専攻)を修了した。
09年に同大神学部准教授となり、15年に同教授。その後、16年から総合グローバル学部教授に。上智学院カトリックセンター長、上智大学学生局学生センター長などを歴任し、17~18年には同大副学長(学生総務担当)を務めた。上智学院の総務担当理事は18年から務めている。
博士(地域研究・政治学)。専門は、エスニック政治学、南アジア地域研究。著書に、上智学院元理事長の高祖敏明氏との共著である『アジアにおけるイエズス会大学の役割』など。