上智大学短期大学部(山本浩学長、神奈川県秦野市)は19日、2025年度以降の学生募集を停止すると発表した。運営する学校法人上智学院(佐久間勤理事長、東京都千代田区)が、3月22日に開催した理事会で決めた。
発表によると、18歳人口の減少や女子の共学・4年制大学志向など、近年の社会状況の変化に加え、最近の新型コロナウイルスの影響もあり、この3年間は急激に志願者が減少し、大幅な入学定員割れが続いていた。上智学院内でさまざまな議論を重ね、定員充足に向けた努力をしてきたものの、「最終的に今回の結論に至らざるを得ませんでした」としている。
24年度の入学生を含む全ての在学生に対する教育・進路支援などについては、これまで同様に万全を期して行うと表明。卒業後の証明書発行などの手続き、ソフィア会(同窓会)の活動についても、支障のない支援体制を整えるとしている。
在学生に対しては説明会を開催し、在学生とその保護者・保証人、卒業生、関係各機関に対しては、19日付で文書を発送した。また、在学生の保護者・保証人に対しては、5月3日にオンラインで説明会を開催する。
上智大学短期大学部は、教育理念に掲げる「キリスト教ヒューマニズムに基づく人間形成、豊かな教養と円満な人格を備えた女性の育成」を目標に、1973年に上智短期大学として開学。2012年には現在の上智大学短期大学部へ校名を変更したものの、開学以来50年にわたり、高等教育機関としての役割を果たしてきた。
英語科のみの単科女子短期大学で、入学定員は250人(収容定員500人)。大学の公開資料によると、入学者は、19年度は282人、20年度は261人と、定員を超えていたものの、21年度は185人、22年度は174人、23年度は115人と、この3年間に減少し続け、定員割れが続いていた。