ローマ教皇フランシスコは3日、バチカン(教皇庁)で米アップル社のティム・クック最高経営責任者(CEO)と会見した。会見はプライベートなもので、ロイター通信(英語)によると、バチカンは慣例に従い、会見内容を明らかにしなかった。
カトリック系のCNA通信(英語)によると、クック氏は、9月28日から行っていたイタリア訪問の中で教皇と会見した。
アップル社は、イタリア南部の都市ナポリに2016年、欧州初となる開発者養成機関「アップル・デベロッパー・アカデミー」を開設。同アカデミーは、教皇フリードリヒ2世(当時)によって1224年に設立されたナポリ大学と協力関係を結んでいる。
クック氏は今回の訪問中、同大からイノベーションと国際経営学の名誉学位を授与された。同大で行った講演では、人工知能(AI)の将来について話し、「私たちの生活の全てに関わる基本的で横断的な技術」になると語った。
教皇は近年、IT企業のトップらと度々会見している。6月には、米テスラ社や米スペースX社のCEOであるイーロン・マスク氏と会見。マスク氏は自身のツイッター(英語)に、最初の妻ジャスティン・マスクさんとの間の子4人と共に教皇と会見した写真を投稿していた。
教皇は、クック氏とは2016年にも会見している。この年は他に、米グーグル社の親会社である米アルファベット社会長のエリック・シュミット氏(当時)や、米メタ社(当時はフェイスブック社)の創業者でCEOのマーク・ザッカーバーグ氏とも会見した。