旧約聖書のハバクク書2章14節「水が海を覆うように、全地は主の栄光を知ることで満たされる」をテーマ聖句にした賛美集会「GLORY」が1日、神の家族主イエス・キリスト教会(東京都足立区)で開催された。クリスチャンの青年有志らが今年から始めた集会で、第3回となる今回は「僕を通して起こるリバイバル」がテーマ。日本を代表するワーシップリーダーの長沢崇史牧師(カナン・プレイズ・チャーチ)をメッセンジャーに迎え、会場には青年を中心に約120人が集まり、オンラインでも約180人が視聴した。
GLORYは、千葉県八千代市在住の中島豊さん(25)が中心となって、今年1月に第1回を開催。「全世界の全ての人が救われて、主を賛美する」をビジョンに、将来的にはスタジアムで何万人もの人々が参加する賛美集会を、毎月全国各地で開催することを目指している。会場に訪れる参加者は、第1回が約30人、5月に開催した第2回が約70人、そして第3回は120人と着実に増えており、現在約25人という奉仕者の中には、これまでの集会参加者から加わった人もいる。
集会冒頭には、中心となる奉仕者7人がステージ前に立ち、日本のリバイバルを祈るとともに、日本でも必ず主の御業が行われると宣言。「詩篇100」や「主のまなざしの中」「How Great Is Our God / 偉大な神」などのワーシップソングを、ステージに立ったスペシャルバンドと会場の参加者が一体になって歌った。
また、第1回から歌っているというオリジナル曲「GLORY」も賛美。学生時代から賛美集会の働きに携わってきた中島さんが、「新しい歌を主に向かって歌え」(詩篇33:3)という御言葉に励まされて作詞・作曲した曲で、テーマ聖句のハバクク書2章14節やGLORYのビジョンを織り交ぜた歌詞を歌った。
約1時間にわたってたっぷりと賛美をした後、長沢牧師がメッセージ。マルコの福音書3章から8章までのさまざまな箇所を引用しつつ、イエスが奇跡を通して何度も弟子たちに伝えようとしたことについて語った。
マルコの福音書3章13~15節によると、イエスが弟子たちを任命した理由は、1)自身のそばに置いて育て、2)遣わして福音を宣(の)べ伝えさせ、3)悪霊を追い出す権威を持たせるため――の3つだった。その後、5~8章でイエスは、嵐を静める奇跡や、5つのパンと2匹の魚で5千人に食事を与える奇跡、湖の上を歩く奇跡、7つのパンとわずかな魚で4千人に食事を与える奇跡などを行う。
また、6章7~13節では、汚れた霊を追い出す権威を授けて弟子たちを再び遣わし、弟子たちは悪霊を追い出し、病人を癒やしている。こうした数々の奇跡を体験しながらも、弟子たちはイエスに「まだわからないのですか、悟らないのですか」と厳しく叱責されてしまう。イエスは、これらの奇跡を通じて何を伝えたかったのか。
長沢牧師は、わずかなパンと魚で群衆の空腹を満たした奇跡は、イエスが起こした奇跡でもあるが、それはパンや魚を群衆に配った弟子たちの手を通して起こった奇跡でもあると指摘。イエスは、弟子たちにも自身と同じ権威が与えられていることを悟ってほしかったのだ。しかし弟子たちは、数々の奇跡を通してイエスの権威を目撃しながらも、その時々の状況にとらわれて、イエスの権威を忘れ、また自分たちがその権威を与えられていることも忘れてしまっていた。
「この姿は、時に私たちにも当てはまります。私たちはイエス様のことを信じているし、何でもできると信じています。でも、問題の大きさや状況の違いで、イエス様の権威を勝手に変えてしまうのです」と長沢牧師。自身の教会で起こった出来事や海外で起こっているリバイバル、またこの日の集会でも、参加していた女性一人が思いがけずイエスを信じて救われたことを話しつつ、「皆さん、神様のことを限定しないでください。主は始めています。後は、私たちが始めるかどうかです」と促した。
「皆さん一人一人は召されています。任命され、権威を与えられています。何の権威も与えず、何の約束もせず、イエス様はあなたを遣わすようなことはしません。あなたを遣わし、任命したということは、あなたにその権威を与え、約束を与えているということ。ならばどうするのか。私たちがそれを受け取って、握って、始めるしかない。踏み出していくしかないのです」
メッセージ後は、長沢牧師もギターを手に取り、賛美集会では初めて歌うという新曲「種」や、「ハヌカ」「ありのままソング」など、長沢牧師が作詞・作曲した曲を中心に賛美。また、参加者が数人のグループに分かれて祈るひとときや、集会を通して招きを感じた一人一人のために奉仕者が祈るひとときを持ち、会場となった神の家族主イエス・キリスト教会のユース担当者の女性が証しを語るなどした。
中島さんは集会後、本紙の取材に「この集会は神様が思いを与えてくださって、神様が導き、願われていることだと受け取っているので、それに応えていけたらと思っています」とコメント。「日本中のスタジアムが人で満ち、イエス様を賛美する姿を見たいと願っています。そのために自分にできることは、集会を企画して、そこで主の宮を立てていくこと。賛美が日本の救いの鍵だと思っているので、今後も続けて賛美をしていきたいです」と語った。
GLORYは当面、4、5カ月に1回のペースで開催する予定。第1回からライブ配信をしており、各回のアーカイブはユーチューブで見ることができる。次回の案内などは、インスタグラムやウェブサイトで発表される。また、奉仕者のボランティアも広く募集しており、申し込み・問い合わせは、専用フォーム、またはメール([email protected])まで。