キリスト教の研修・修養施設として長年愛用されてきた「天城山荘」(静岡県伊豆市)の売却が決まったことを受け、これまでの歩みと働きを感謝する「天城山荘感謝礼拝」が9月末に行われる。8月下旬から9月上旬にかけては、4回の「オープンデイ」が設けられ、見学を受け入れるほか、物品の無償譲渡も行うという。所有する日本バプテスト連盟が16日、ホームページで明らかにした。
同連盟の加盟教会・伝道所に宛てた文書によると、天城山荘の売却は6月23日の臨時総会で決議され、7月20日に大阪市の不動産会社と売買契約が締結された。契約では9月30日に所有権移転と引き渡しが行われる予定で、同連盟の天城山荘委員会関係者らが必要な作業を進めているという。
感謝礼拝は同連盟の理事会と天城山荘委員会が主催し、9月24日(土)午後1時半~3時に、天城山荘の大チャペルで、対面・オンラインのハイブリッド形式で行われる。対面参加の定員は100人で、定員になり次第受け付けを締め切る。
オープンデイは、8月26日(金)、27日(土)、9月2日(金)、3日(土)の各日午前10時から午後4時まで。見学の受け入れや物品の無償譲渡などを行う。譲渡するのは、天城山荘で使用していた家具や備品、美術品など。同連盟の加盟教会・伝道所や教会員に優先して譲渡する。
天城山荘は、横浜地区の在日米軍バプテスト婦人信者らによる献金や、米南部バプテスト連盟国際伝道局による資金援助などを受け、1954年に開設された。400人近くを収容できる国内有数の大型キリスト教施設で、ミッションスクールやさまざまな教団、宣教団体などが研修・修養施設として用い、68年間で延べ174万人が利用してきた。
しかし、新型コロナウイルスの感染拡大による影響などで、昨年4月以降、長期休館に。同連盟は譲渡先を探してきたが決まらず、今年4月に理事会が不動産会社への売却を決議。6月の臨時総会で正式に売却が決まった。
感謝礼拝の参加申し込み、譲渡物品の内容や申し込みなど詳細は同連盟のホームページを。