米大衆伝道者のフランクリン・グラハム氏は、イースター(復活祭)の17日に、ロシアとの戦争のただ中にあるウクライナを訪問し、特別メッセージを伝えると発表した。
自身が総裁を務めるキリスト教慈善団体「サマリタンズ・パース」の関係で、3月にもウクライナを訪問しているグラハム氏は7日、自身のフェイスブック(英語)に「私はイースターのメッセージを伝えるため、ウクライナに戻るつもりです」と投稿。「私たちの希望の理由を祝うのです。イエス様はよみがえられたのです」とつづった。
ビリー・グラハム伝道協会の発表(英語)によると、このイースターイベントでは、2人のウクライナ人が祈りをささげるほか、80人規模のウクライナ人聖歌隊が賛美を歌う。聖歌隊に参加する多くのウクライナ人は、この戦争で避難を余儀なくされた人々だという。
グラハム氏のメッセージは、米東部時間17日正午から、米テレビ局「フォックス・ニュース」で放送される予定。グラハム氏は、「父ビリー・グラハムの友人であるルパート・マードック氏(フォックス・ニュース運営会社会長)が、このためにテレビの放送時間を提供してくれることに深く感謝します」と述べている。
国連人権高等弁務官事務所(OHCHR)の9日の発表(英語)によると、ロシアが2月24日に侵攻を開始して以降、ウクライナでは少なくとも民間人1766人が死亡、2383人が負傷したと推計されている。死者には、子ども129人も含まれており、国内外に避難した人は1千万人を超える。
サマリタンズ・パースは、ウクライナ西部のリビウやチェルノフツィで、野戦病院など臨時医療施設を設置。これまでに2400人以上の患者を治療してきた。また、ウクライナと隣国モルドバの約3千教会と協力して救援物資を配布しており、3月4日以降すでに5回の空輸を行い、185トン以上の物資を届けている。