米国のマイク・ペンス前副大統領と妻のカレン夫人は10日、ポーランド側のウクライナ国境を訪問。ウクライナ人難民や、負傷者の治療のために野戦病院の設置を進めているキリスト教慈善団体「サマリタンズ・パース」の指導者やスタッフらと面会した。
ペンス氏は同日、訪問の様子をツイッター(英語)に投稿。「カレンと私は今日、エドワード・グラハム氏や他のサマリタンズ・パースの人々と共にウクライナ国境を訪れ、戦争から逃れてきたウクライナの女性や子どもたちと会いました。すでにウクライナ人難民は240万人に上るとされ、40万人近くがポーランド南東部コルチョバの国境を通過しています」と伝えた。
ペンス氏は、ロシアによる軍事侵攻がこれらの家族に与える影響は痛ましく、支援の必要性が非常に大きいと強調。ウクライナのために祈るとともに、サマリタンズ・パースや他の慈善団体への寄付を促し、「ウクライナの人々と共に一つとなり、立ち上がりましょう」と呼び掛けた。
サマリタンズ・パースのウェブサイト(英語)によると、ペンス氏はウクライナの人々に対し、「米国人は祈りの中でウクライナ人と共にあります」と伝えた。また、数多くのボランティアの努力に感謝の意を伝え、「サマリタンズ・パースがイエスの名によって、常に最前線で支援を行っていることに感謝します。苦しみがあるところに、あなた方はいるのです」と語った。
サマリタンズ・パースのフランクリン・グラハム総裁は、ペンス夫妻の訪問に感謝を述べ、ペンス氏とウクライナ人難民の間で交わされたという会話をツイッター(英語)で紹介した。
「あるウクライナ人がペンス氏に彼らの訪問がどんなに励みになったかを話したところ、ペンス氏は『いいえ、あなた方こそ私たちを力付け、励ましてくれているのです』と答えたのです。彼は、私たち(米国人)が継続的に祈り、支援することを約束しました」
グラハム氏は、クリスチャンポストに寄せた声明で、ペンス夫妻の訪問について次のように述べた。
「ペンス夫妻に感謝します。夫妻がウクライナの人々を支援し、現地で奉仕している私たちのスタッフを励ますために時間を割いてくれたことに感謝します。私たちはウクライナのために、そして平和のために祈り続ける必要があります」
サマリタンズ・パースは、ウクライナ西部の都市リビウの駅に診療所を開設しており、グラハム氏によると、この週末には野戦病院も開設する予定だ。
ペンス夫妻の訪問は、現職のカマラ・ハリス副大統領の東欧訪問に伴うもの。ハリス氏は10日、ポーランドの首都ワルシャワで、「ロシアの不当なウクライナ侵攻の影響を受けた罪なき民間人を支援するため」として、米国政府が新たに5300万ドル(約62億円)の人道支援を行うと発表した。この追加支援は、「極めて必要性が高い保健衛生用品、食料品、防寒用毛布、その他の救援物資」を提供するため、米国が2週間前に決めた5400万ドル(約63億円)の支援を上積みするものだ。