日本正教会の主教会議は10日、ロシアによるウクライナへの軍事侵攻を念頭に、「あらゆる暴力行為と破壊に反対します」と表明し、「今般のウクライナにおける紛争の一日も早い終結を切願します」とする声明を発表した。
声明は、日本正教会の全聖職者と教役者に対し、「その敬虔なる信徒と共に、今般の紛争の当事者である正教の兄弟間のみならず、全世界における友愛と平和の実現のため、謙卑(けんぴ)の心を以(もっ)て衷心から祈り、この紛争によるすべての犠牲者と被災者を慮(おもんぱか)るための祈祷を献(けん)じてください」と要望。その上で「全世界の安和と衆人の合一を希求します」としている。
歴史的にロシア正教会と関係の深い日本正教会は、ロシア正教会庇護下の自治教会。経済的に独立し、独自に教会運営を行うことが認められているものの、首座主教の選任などはロシア正教会の承認が必要とされている。