立教大学(東京都豊島区)は、郭洋春(カク・ヤンチュン)現総長の退任に伴う次期総長候補者選を14~16日に実施し、文学部キリスト教学科の西原廉太教授(58)を選出した。同大を運営する立教学院理事会が18日、西原氏を選任し正式に決定した。任期は、来年4月1日から2025年3月31日までの4年。
西原氏は1962年、京都府生まれ。87年京都大学工学部卒業。94年聖公会神学院修了、95年立教大学大学院文学研究科組織神学専攻博士課程(前期)修了。98年から同大文学部キリスト教学科専任講師を務め、同助教授を経て、2007年から同教授および同大学院キリスト教学研究科教授。同大副総長、同大文学部長兼大学院文学研究科委員長などを歴任。現在、立教学院副院長、世界聖公会大学連合会(CUAC)理事、キリスト教学校教育同盟理事長、日本聖公会中部教区主教などを務めている。
専攻は、アングリカニズム、エキュメニズム、組織神学、現代神学。博士(神学)。単著書に『聖公会が大切にしてきたもの』『聖公会の職制論―エキュメニカル対話の視点から』、共著書に『神学とキリスト教学―その今日的な可能性を問う』などがある。
西原氏は総長選出を受け、「立教大学は、来る2024年に創立150周年を迎えます。全学で力を結集し、『建学の精神』を再確認しつつ、世界と未来につながる大学として、さらなる発展を実現するために、誠心誠意、取り組んでまいります」とコメントした。
郭現総長は今年5月、学生に対するハラスメントを行った教員の任命責任と監督責任、また初期対応の責任を取り、任期を1年残して来年3月31日で退任すると表明。立教学院理事会がこれを受理していた。