バチカン(ローマ教皇庁)は15日、国務省外務局次官(外務副大臣に相当)にフランチェスカ・ディジョバンニ氏(66)を任命したと発表した。国務省の高官に女性が就くのは初めて。
ディジョバンニ氏は1953年、イタリア南部シチリア島のパレルモ生まれ。93年から外務局で勤務し、難民受け入れ問題や国際人道法などの分野で活躍してきた。今回の任命についてディジョバンニ氏は、バチカン公営のバチカン・ニュース(英語)の取材に応じ、「教皇は前例のない決定を下した」と驚きを示し、「教皇の女性に対する注目の表れ」だと述べた。
教皇フランシスコは元日のミサで、「女性は平和の貢献者であり、世界をより団結させ、平和にさせる」と語り、意思決定の場に女性が参加することの重要性を強調していた。