米国のキリスト教指導者らは8日、「瀬戸際から復帰を:イランとの戦争に反対」(英語)と題した共同声明を発表した。
福音派左派の雑誌「ソージャナーズ」を通じて発表された声明は、米イラン戦争は純然たる災害であり、道徳的にも宗教的にも弁解の余地がないと述べている。これまでに約200人の指導者が署名しており、現在もネット上で署名を募っている。
声明は冒頭、聖書から「平和を実現する人々は、幸いである、その人たちは神の子と呼ばれる」(マタイ5:9)を引用。「米国とイランの対立が激しさを増している今、キリスト教界の指導者は紛争を効果的に変革する道を示し、軍事行動に強く反対すべき時である。軍事行動は莫大な人的・経済的犠牲を払うことになり、苦もなく広範な形でエスカレートするだろう」と訴えている。
「われわれ宗教指導者は、イランがテロと縁を切り、ウラン濃縮を取りやめるべきであることに同意するが、対イラン戦争は回答ではなく、道徳的かつ宗教的な理由から正当化できるものではないと主張する」
声明はその上で「別のアプローチを取るべき時が来た」として、過去の政策的過ちから学ぶよう米国の政治家らに促し、イラン核合意への復帰や貿易制裁の停止などを求めている。
最後には「われわれは戦争を避けるべきであり、すべての人と可能な限り平穏に暮らすよう聖書は命じている」と指摘。「われわれは、すべての宗教指導者や神学者、聖職者、また一般信徒に、イランとの戦争という選択肢に反対の声を上げるよう求める」と呼び掛けている。