フランス・パリのノートルダム大聖堂の火災を受け、日本カトリック司教協議会の髙見三明会長(カトリック長崎大司教)が声明(16日付)を発表した。髙見氏は火災について「大きな衝撃」だったとし、現地のカトリック教会やフランス国民にお見舞いの言葉を述べるとともに、今後の再建に向け可能な限り支援したいと表明した。
髙見氏は声明で、ノートルダム大聖堂の歴史的価値や芸術的価値に触れつつ、「何よりもフランスのカトリック教会を代表する重要な教会堂」と指摘。故ポール・クローデル元駐日フランス大使が、突如カトリック信仰へ回心した場所が、同大聖堂内の聖母マリア像の近くだったという日本関連のエピソードを紹介し、「その真上あたりが激しく燃えている映像に深い悲しみを覚えました」などとつづった。
その上で、一刻も早い火災の原因究明と大聖堂の修復を願うとし、日本のカトリック教会としても、祈りつつ、可能な限り支援していきたいと述べた。
大聖堂の再建をめぐっては、すでに募金の呼び掛けが始まっており、フランスの富豪らが巨額の寄付を表明するなどしている。一方、再建には数十年かかるという専門家の声も伝えられている。