<本文と拓本>文字32(1144+32=1176)
陟幽明(・・・幽明を黜陟し)、闡九疇[註]以惟新景命(九疇[きゅうちゅう]を闡きて以て景命を維新す)。化通玄理祝無愧心(化は玄理に通じ祝は愧心無し)。至於方大而虗(方に至れば大いに虚しく)、専靜而恕(専ら静にして恕)、廣(廣く)
<現代訳>
治安のための九種の法を設け、景教の使命を新たにされました。景教の教えを体得され、祈る心は恥じるところがありません。国は偉大で謙虚、平和で憐れみ深いです。
[註]九疇は、かつて紀元前の古代中国の箕子が周王の問いに答えた、天下を治めるための9つの律法で、五行、五事、八政、五紀、皇極、三徳、稽疑、庶徴、五福のこと。
<解説>
当時、皇帝による国の支配が困難を乗り越え、安定を求めたことにより、景教の使命も新しくされていったことが伺える。
※ 参考文献
『景教—東回りの古代キリスト教・景教とその波及—』(改訂新装版、イーグレープ、2014年)
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