先日、信仰の友から1枚のCDが送られてきました。それは1人の盲人の方の講演が記録されたものでした。名前は宇野繁博さんと言われます。この方について初めて知りました。そして、このようなクリスチャンが日本にいらっしゃったのだとCDを聞いて感動致しました。
宇野さんは25歳の時に厚生労働省が認定している難病の網膜色素変性症で失明されました。小学校の教師だった宇野さんは、現在滋賀県立盲学校の教師として尽くされておられます。失明されたときの宇野さんの絶望感は深刻なものでした。生きていく力を失くしてしまって、自暴自棄になってしまったのでした。そんな時に一緒に涙を流してくれたのが、彼のお母さんでした。
お母さんは彼に言いました。「おまえが本当に生きていけなくて、どうしても死ぬと言うのなら、お母さんもその時は一緒に死ぬからね」と言って泣いてくれたといいます。その母の涙で死ぬことをやめたとおっしゃっています。
しかしその後、盲学校に入られた宇野さんは、盲学校での勉強が大嫌いで、一時はいつもビールを飲んで寮へ帰っていました。「酒ばっかり飲んでたらアカンやろ!」と多くの教師に諭されたが、ある先生だけは「宇野さん、酒も飲みたくなるよな」と言われ、そのひと言で酒が止まったといいます。
宇野さんはその後、キリストに出会って人生が根底から変えられたのです。そして、現在は全身全霊で神の栄光を現しておられます。宇野さんの言葉です。「私は目が見えない。精神科の閉鎖病棟に入っていたこともある。・・・そんなものはない方がいいんです。・・・でも、これがあったからといって人生が終わりではない。先の道はいくらでもある。・・・その苦しみの経験を神様が生かすと言っているんだから、もう楽しみでうれしくて夜も寝られないぐらいです」と。
宇野さんは現在、教える傍ら、講演活動をされています。そして、ある時は自分のCDを全国の1万300校の中学校校長宛てに発送されたりしています。若い人たちに生きる希望を見つけてほしいのです。皆さんにもぜひ宇野さんのCDを聞いてほしいと思います。
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