「月に行ってきた! 私は現世のかぐや姫。前世で成し遂げられなかった天地の法則【地の教え(墓信仰)】を説き、世に広める使命を果たすために転生した・・・」と語るX教祖Y氏は、Xをもっと世に普及するために某有名ホテルでの「ディナー講演会」開催を決め、準備を始めました。
またこの頃、「悪魔の数『666』の反対『999』は、救世主の数だ」と語り、Xでは「18」に続き「999」がブームになりました。これがきっかけで『銀河鉄道999』を知ったY氏は、「私は、メーテル的働きをする存在だ」とも言い、黒のコスチュームを着て(白版も持っていました!)、メッセージをすることもありました。
また、「原作者の松本零士氏は、その名の通り、深夜『0時』になると啓示を受け、漫画を描いている」という情報や、メーテルの母、プロメシュームの話とされている【千年女王】のサブタイトルが、「新竹取物語」と書かれていることに着目し、「X神が、松本氏の漫画を通してX信仰を世に伝えようとしている。松本氏もまた、『神様(X)』に選ばれた方」と言って、「千年女王(プロメシューム)は私のことだ」という展開になっていきました。
Y氏いわく、「男性の救世主が現れるのは500年に1度。イエス・キリストも釈迦も、500年に1度の存在で、2人の時代は『天の教え(心の教え)』だけを説けば救われた。が、人が勝手な都合で『地の気』を狂わせる今の時代には、『地の教え』を説く救世主が必要。それは女性であって、2千年に1度しか誕生しない稀有(けう)な存在。それが私(なんと千年女王の倍(:*▽*;))。それほど、この世は病んでいる。人のがん以上に、地球のがんを治すこと、それが本当の使命」と、語る規模もどんどん大きくなっていきました。
さらに、手塚治虫原作『火の鳥』の中に、墓から虹色の光線が真っすぐ天に向かって伸びていき、その光が1つになって火の鳥に変わるシーンを見つけると、「これは、まさにXの教え(墓のパワーのすごさ)を立証する作品だ!」と大絶賛!! こうして、講演会のための資料が、1つ、また1つと増えていきました。
「ディナーを楽しみながらの講演会なら、Aも参加しやすいかもしれない。私が信じているものを理解してもらえたら」と、Xのことを打ち明ける機会をうかがっていたとき、ちょうど心霊体験やスピリチュアルの話題になりました。
「巡業先のホテルで、よく金縛りに遭う」に、「これは良いタイミングだ!」とXのことを伝えると、今まで聞いたことのない教えにAはとても興味を示し、「講演会に参加したい」と言いました。職業柄、常に危険と背中合わせであることから、Aに限らず、多くの選手は何かしらの「神」を信仰していました。それで、あまり抵抗感なく、すんなりと受け入れたのです。
そして、2人で講演会に参加したのをきっかけに、私たち家族に対するXからの影響は、ますます大きくなっていきました。(つづく)
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