ナイジェリア南東部アナンブラ州の町オズブルにある聖フィリポ・カトリック教会で、日曜日の6日早朝、武装した男たちがミサの最中に乱入して銃を乱射し、少なくとも11人が死亡、18人が負傷する事件があった。ムハンマド・ブハリ大統領は、「言語に絶する冒とく行為」と述べ、事件を強く非難。地元メディアの中には、さらに多くの死者が出たと報じているところもある。
アナンブラ州警察は声明(英語)で、「草の根を分けても犯人たちを捜し出す」とする一方、今回の事件はテロではないとする見解を示している。事件は、麻薬に絡む抗争が関係していると見られている。
同州警察は、「(事件は)情報機関の報告や事前の捜査から、ナイジェリア国外のコミュニティーに所属する2人の間の対立によるものであることが明らかになっています」と指摘。「これは明らかに、(イスラム過激派組織の)ボコ・ハラムや(多数の襲撃事件を起こしている)フラニ族の遊牧民たちのようなタイプのテロ攻撃ではありません。(教会を)冒とくする事件ですが、現時点ではまだ犯人たちの身元を公表するには時期尚早であり、捜査が終わり次第、国民に説明します」としている。
同州警察のガルバ・ババ・ウマル警視総監は、ナイジェリアのバンガード紙(英語)に対し、国際刑事警察機構(ICPO、インターポール)も捜査に加わるだろうと述べた。ウマル氏によると、犯人たちは、事件のあった教会の建設資金を提供した男性を捜しており、男性が見つからなかったため、ミサに参加していた人たちに矛先を向けたという。ウマル氏は次のように話している。
「犯人たちは、男性を見つけることができなかったため、教会に行きました。私たちは、狙われていた男性も犠牲者であることから、公表はしていません。彼は人々のために教会を建てましたが、そこで殺人事件が起こったのです」
「犯人たちは男性を追って、教会に来ました。私たちは今回の殺人事件が、麻薬カルテルと関係しているのではないかと強く疑っています。問題が何であれ、この大惨事をもたらすためにアナンブラ州に来るのではなく、(ナイジェリア国外の)自らの場所で問題を解決すべきでした。事件解明に向け、インターポールと協力するため、すでに動き始めています」