青山学院女子短期大学は25日、2019年度以降の学生募集を停止すると発表した。入学者の大半を占める18歳人口の減少や、女性の四年制大学志向の高まりから、入学者が減少していたという。在学生や18年度の入学生に対しては、卒業までこれまで同様の教育環境を提供し、進路や就職の支援も行う。また19年度以降、青山学院大学内に新たな学部を設置し、これまで同短大が行ってきた教育の受け皿とするという。
同短大は現在、現代教養学科(2年制)と子ども学科(3年制)の2学科制。卒業生を対象にさらに3つの専攻科を設置しており、専攻科についても、現代教養専攻(1年制)は21年以降、多元文化専攻(2年制)については20年以降、子ども学専攻(1年制)については22年以降、募集を停止する。
米国メソジスト監督教会の女性宣教師、ドーラ・E・スクーンメーカー(1851〜1934)が1874(明治7)年に創設した「女子小学校」を源流に持ち、青山女学院などを経て、1950年に現在の女子短大として設置された。これまでの67年間に卒業生約6万人、専攻科修了生約5800人を送り出してきた。女子短大の在り方についてはこれまでも議論を行ってきたが、20日の理事会で、学生の募集停止を正式に決定したという。
女子小学校の創設者、スクーンメーカー氏は宣教師として来日するまでは、米国で小・中学校の教師をしていたが、外国伝道の使命を感じ、当時23歳で、米国メソジスト監督教会から日本への初の女性宣教師として単身派遣された。来日後は不眠不休の努力をし、わずか1カ月で一軒家を間借りして女子小学校を開いたという。女子小学校は、同短大などを運営する学校法人青山学院の源流となる3つの学校の1つで、創設が最も古いことから、女子小学校の開校日である11月16日が、青山学院の創立記念日となっている。