世界教会協議会(WCC)総幹事のオラフ・フィクセ・トヴェイト牧師は7日、米軍がシリア空軍基地に対しミサイル攻撃を行ったこと受け、紛争の当事者全てが敵対することをやめ、国際法の枠組みの中での移行統治に向け、平和的交渉に取り組むよう求めた。
米国は、シリア空軍が爆撃の際に化学兵器を使用したとしてミサイル攻撃を行った。シリア空軍の爆撃により、シリア北西部イドリブ県では民間人数十人が死亡した。
トヴェイト氏は、「私たちは、シリア情勢に対する軍事的な解決策はないことを繰り返し強調してきました」と述べ、「この荒廃した国の平和への唯一の道は、当事者間の非暴力的な行動と平和的な対話だけです。化学兵器による民間人への爆撃も、それに対抗した爆撃による報復も、どちらも間違っており正しくありません」と続けた。
「こういった措置は既に大きな苦しみを受けているシリアの人々の利益を進展させることにはなりません。将来に向けて平和の道を開くことにもならないでしょう」
トヴェイト氏はこれに先立ち、国連安全保障理事会がこの戦争犯罪(化学兵器の使用)に対する調査を行い、責任の所在を明らかにすることで、武力紛争の当事者の言い逃れを阻止するよう要請していた。
「米国によるこのような一方的措置や、悲惨な紛争が既に地域的、国際的に拡大しているリスクを考慮すると、国連安全保障理事会が独自の集団的責任を速やかに行使し、万人の平和と安全を促進するよう要請します」
「また世界の全てのキリスト教徒と全ての宗教者」が、「シリアの平和と、紛争や流血の終結のために共に祈ってくださるよう求めます」
WCCはシリアの「言い逃れの文化」に終止符を打つよう促している。