聖書は、神の戒めを心に深く刻み付けるよう教えている。
「それ(神の言葉)をいつもあなたの心に結びつけ / 首に巻きつけよ」とは、箴言6章21節の言葉だ。正統派のユダヤ教徒の中には、この聖句を文字通りに捉え、正装では、十戒の書かれた小さな箱を首の部分に付ける人たちもいるという。
ではキリスト者にとって、神の言葉を「心に結びつけ」るということは一体、どういうことだろうか。
私たちができることの1つに、幾つかの聖書箇所を選び、暗唱することがある。覚える聖書箇所を絞り、その御言葉について学びを深めると、その御言葉を熟考し、頭の中で何度も繰り返すことの助けとなり、御言葉をいつも私たちの心の中心に置くことになる。
ここでは、暗唱するのにお薦めの10の聖書箇所を紹介する(訳はいずれも新共同訳)。まずはこれらを学んで、覚え、そして繰り返し思い巡らそう。そうすることで、あなたは神の言葉を「首に巻きつけ」ることになるはずだ。
ローマの信徒への手紙12章2節
あなたがたはこの世に倣ってはなりません。むしろ、心を新たにして自分を変えていただき、何が神の御心であるか、何が善いことで、神に喜ばれ、また完全なことであるかをわきまえるようになりなさい。
マタイによる福音書6章33節
何よりもまず、神の国と神の義を求めなさい。そうすれば、これらのものはみな加えて与えられる。
フィリピの信徒への手紙4章6節
どんなことでも、思い煩うのはやめなさい。何事につけ、感謝を込めて祈りと願いをささげ、求めているものを神に打ち明けなさい。
フィリピの信徒への手紙4章7節
そうすれば、あらゆる人知を超える神の平和が、あなたがたの心と考えとをキリスト・イエスによって守るでしょう。
フィリピの信徒への手紙4章8節
終わりに、兄弟たち、すべて真実なこと、すべて気高いこと、すべて正しいこと、すべて清いこと、すべて愛すべきこと、すべて名誉なことを、また、徳や称賛に値することがあれば、それを心に留めなさい。
イザヤ書41章10節
恐れることはない、わたしはあなたと共にいる神。たじろぐな、わたしはあなたの神。勢いを与えてあなたを助け / わたしの救いの右の手であなたを支える。
マタイによる福音書6章34節
だから、明日のことまで思い悩むな。明日のことは明日自らが思い悩む。その日の苦労は、その日だけで十分である。
箴言3章6節
常に主を覚えてあなたの道を歩け。そうすれば / 主はあなたの道筋をまっすぐにしてくださる。
詩編23章4節
死の陰の谷を行くときも / わたしは災いを恐れない。あなたがわたしと共にいてくださる。あなたの鞭(むち)、あなたの杖 / それがわたしを力づける。
ヨハネによる福音書3章16節
神は、その独り子をお与えになったほどに、世を愛された。独り子を信じる者が一人も滅びないで、永遠の命を得るためである。