【CJC】バチカン(ローマ教皇庁)の使節が北京を訪問、国交回復を目指し交渉しているとの情報が流れるにつれ、司教任命権、いわゆる「地下教会」の抑圧と政府の教会統制の行方に関心が高まった。北京側は、台湾(中華民国)との外交関係断絶を絶対条件としているという。
ピエトロ・パロリン国務長官(枢機卿)は8月24日、楽観的な調子で進行中の聖座(バチカン)と北京政府との会談に関して、半世紀にもわたる「外交的沈黙」に終止符を打つ「聖座と中国との関係の『新時代』は、孔子の地のカトリック信者だけでなく国全体のためのもの」と述べた。
北京側も対話が有効なものだという点には同意している。一方、台湾側はあくまで中国とバチカンとの関係に関するもの、と強調している。
中国は、バチカンとの外交関係を1951年に断絶した。台湾との関係断絶を要求するのは、「1つの中国政策」からすれば当然のことでもあろう。
「中国は、バチカンとの関係改善については常に誠実に対応しており、この目的に向かって絶えず努力をしてきた」と中国外務省の華春瑩報道官は2日の定例記者会見で述べている。
パロリン長官が中国について言及したのは、バチカンと中国が協定への準備が整ったことをロイター通信が7月に明らかにして以来、2度目。
香港のヨハネ・湯漢枢機卿も、双方が早期に結論に達する、とコメントしている。