バチカン放送局が8月30日付で報じたところによると、コルカタの福者マザー・テレサは4日に列聖される。マザーは、インドのコルカタにある神の愛の宣教者会を設立し、最も貧しい人たちを助けることに自らの生涯をささげた。
マザーは2003年、当時の教皇ヨハネ・パウロ2世によって列福されたが、それは彼女が87歳で亡くなってからちょうど6年後のことだった。
神の愛の宣教者会の現総長は、1980年にマザー・テレサに初めて出会ったシスター・メアリー・プレマ・ピエリックだ。
シスター・プレマはバチカン放送局に対し、マザー・テレサの聖性はその生涯にとてもはっきりと表れていたので、同宣教者会のメンバーはそれを当然のことと考えていたと語った。「私たちはマザーと共に生活していましたし、マザーが私たちに会われ、注意を払ってくださるというのは当然のことだと考えていました」と、シスター・プレマは語った。
「私たちはマザーがいてくださるのが楽しみでしたし、マザーがその日1日をどう過ごされたのか、そしてマザーがなさっておられたお仕事をどうこなしておられたのか、マザーから知りたいと思っていました」と、シスター・プレマは続けた。
「けれども、マザーがどのようにイエスと結び付いておられるのか、そしてマザーがイエスの福音のメッセージをどれだけ深く生きておられたのか、私は深くは知りませんでした」とシスター・プレマは語った。「いつくしみの業(わざ)がマザーにとっての第2の天性のようになっていたことは私にも分かりますが、でもそれがマザーであり、私たちはそれを当然のことと考えていたのです」
なお、コルカタのマザー・テレサ・センターの英文公式サイトによると、イタリアの首都ローマでは、1日から7日まで7日間にわたってマザー・テレサの列聖に関するプログラムが予定されている。1日はルムサ大学で「マザー・テレサの生涯・精神とメッセージの展示」が7日まで行われるほか、現地時間の同日午後4時から同8時半まで、オリンピコ劇場で、神の愛の宣教者会とその世話を受けている貧しい人たちだけのための祝祭が行われる。
2日の午前9時・10時半・正午からは、サン・アナスタシア・アル・パラティーノ聖堂で、それぞれ順に英語とスペイン語、イタリア語で3つのミサが行われる。同日午後8時半から同10時までは、サン・ジョバンニ・イン・ラテラノ大聖堂で荘厳聖体賛美式を伴う祈りの会が行われる。
3日の午前8時半からは、「いつくしみの特別聖年」のための、教皇フランシスコによるカテキシス(要理教育)がサン・ピエトロ広場で行われる(要入場券)。同日午後5時からは、コルカタの福者テレサをたたえる「音楽とオラトリオにおける祈りと黙想」がサン・アンドレア・デラ・ヴァレ聖堂で行われる。
そして4日当日は、午前10時半からコルカタの福者テレサの列聖ミサ(列聖式)が、正午からアンジェラスの祈りがサン・ピエトロ広場で行われる予定(要入場券)。列聖式の様子は、カトリック中央協議会によると、日本時間で同日午後5時15分から同7時半まで、バチカン・テレビ(CTV)によってインターネットで中継される。日本語での説明はない。CTVの英文サイトはこちら。
翌5日は午前10時からサン・ピエトロ大聖堂でコルカタの聖テレサの最初の祝祭と感謝のミサが行われる。午後4時から同6時半まではコルカタの聖テレサの聖遺物の崇敬がサン・ジョバンニ・イン・ラテラノ大聖堂で行われる。これは、6日にも午前7時から午後6時半まで同大聖堂で予定されている。
そして最終日の7日は、この崇敬が午前9時から午後6時半までサン・グレゴリオ・マーニョ教会で行われるほか、午前8時半から正午と午後4時10分から同7時までは、サン・グレゴリオ女子修道院にあるマザー・テレサの部屋を訪問できるという。