教皇フランシスコは15日、バチカンで開かれた枢機卿会議の席で、マザー・テレサら5人の福者の列聖を承認する教令に署名した。バチカン放送局日本語版が同日報じた。
それによると、これによって列聖が承認されたのは、次の5人の福者。また教令にはそれぞれの列聖式の日取りが明記された。
▽コルカタのテレサ(マザーテレサ、本名:アグネス・ゴンジャ・ボヤジュ、1910~1997年)列聖式:2016年9月4日、▽マリア・エリザベッタ・ハッセルブラッド(1870~1957年)列聖式:2016年6月5日、▽スタニスラオ・ディ・ジェズ・マリア(本名ヤン・パプチンスキ、1631~1701年)列聖式:2016年6月5日、▽ホセ・ガブリエレ・デル・ロサリオ・ブロチェロ(1840~1914年)列聖式:2016年10月16日、▽ホセ・サンチェス・デル・リオ(1913~1928年)列聖式:2016年10月16日
神の愛の宣教者会の創立者で、貧しい人々、孤独や疎外に苦しむ人々のために生涯をささげたコルカタのマザー・テレサの列聖式は、今年9月4日(日)に決定。「いつくしみの聖人」として、この特別聖年にふさわしい列聖となった。
マリア・エリザベッタ・ハッセルブラッドは、スウェーデンに生まれ、米国に移民として渡り、ニューヨークの病院で看護婦として働く中、召命を得た。ローマで聖ブリジダ会を再建した。
スタニスラオ・ディ・ジェズ・マリア神父は、ポーランドでマリア司祭会を創立。優れた説教師、聴罪司祭として活躍し、煉獄(れんごく)の魂の救いのために祈り、地方の貧しい人々のために尽くした。
ホセ・ガブリエレ・デル・ロサリオ・ブロチェロ神父は、アルゼンチンで「ガウチョの司祭」として親しまれた。あらゆる場所にラバの背に乗って赴き、自らも貧しさを貫きながら、人々に寄り添う司牧を行った。
ホセ・サンチェス・デル・リオは、信仰における勇気を証しした若い殉教者。メキシコにおけるカトリック迫害への抵抗運動が「クリステロ戦争」へと発展する中、14歳で捕らえられ、拷問を受けたが、信仰を否定することなく、「ヴィヴァ、王なるキリスト、ヴィヴァ、グアダルーペの聖母」と叫び、殉教した。