【CJC】各地でイスラム過激派の影響を受けたとみられるテロが相次ぐ中、フランスのフランソワ・オランド大統領は17日午後、バチカン(ローマ教皇庁)を訪れ、教皇フランシスコと会談した。
今回の同大統領訪問は、私的な性格のもので、教皇は大統領とパウロ6世ホールで約40分間、個人会談を行った。双方は教会や信者の安全確保について協議、連携を確認した。
フランスでは7月、85人が犠牲となった南部ニースのトラック暴走テロや、司祭が殺害された北部ルーアン近郊のカトリック教会襲撃の惨事が続いた。オランド大統領は会談で、フランス国民に対する教皇の連帯姿勢に謝意を示した、とイタリアのANSA通信は報じている。
教皇は、イスラム過激派によるテロを非難する一方で「一部の原理主義者の蛮行」と強調。イスラム教徒とカトリック教徒が互いに憎悪を募らせるのではなく「平和的に共存」することが必要だと訴えた。
教皇との会談に先立ち、オランド大統領は報道関係者の質問に答える中で、最近フランスで相次ぎ起きた、ルーアン近郊の教会での司祭殺害とニースでのトラックテロ事件に言及した。
「これらの恐ろしい試練において、教皇の言葉は大きな慰めとなり、フランスの教会指導者らの言葉もフランスの一致を思い起こさせることに貢献した」と、大統領は感謝を述べた。