九州ルーテル学院大学(熊本市)は3日、熊本県和水(なごみ)町と5月30日に包括連携協定を結び、和水町役場で調印式を行ったと発表した。調印式には、同学院理事長の坂根信義氏、同大学長の広渡純子氏、和水町長の福原秀治氏、同町教育長の小出正泰氏、同町まちづくり推進課長の高木洋一郎氏が出席した。
両者は同協定の締結により、相互に協力して、地域社会の発展と人材育成および学術の振興に寄与することを目指す。連携・協力する分野は、▽地域づくり・まちづくりの推進、▽観光・産業振興など地域経済の発展、▽住民との協働の推進、▽教育・文化の振興、生涯学習の推進、▽地域の国際化・国際交流の推進、▽スポーツの振興、▽その他相互に連携協力することが必要と認められる事項、となっている。
同大は今後、和水町との包括協定プログラムを通して、さまざまな活動を実施していく。今年度は、小学生を対象とした「英語キャンプ」、同大保育コースの学生による「こどもフェスティバル in なごみ」、年に1回、卒業生が同大に集うホームカミングデーでは、「なごみ物産展 in ルーテル」などのイベントを予定している。
一方、同大は、最大震度7を観測した熊本地震で、建物の一部が破損するなど大きな被害を受けた。同大によると、5月13日に学生の安全を最大限に考慮して講義を再開。現在は、それから4週間が過ぎ、落ち着いた状態で授業が行われているという。しかし、体育館や大学院、非常勤職員室が入っている建物はまだ改修中で、体育館は8月いっぱいまで修復に時間がかかる。また、地震で傾いたもう一つの建物は、修復のための資材を入れられない状態で、学生の安全管理を十分に配慮しつつ工事の完成を待っているところだという。