14日以降に発生した熊本地震により、建物の一部が破損した九州ルーテル学院大学(熊本県熊本市)は28日、学生の安全を最大限に考慮し、5月13日から講義を再開することを発表した。
同大の大広瀬純子学長は、「校舎などに大小の被害を受けておりますが、学生・教職員全員の無事を確認することができました」と伝え、現在授業再開に向けて、教職員が全力で復旧に努めていると話す。講義再開は当初5月2日を予定していたが、安全な教育環境を整えるためには、今しばらく時間が必要であることから13日となった。
九州ルーテル学院は今回の地震で、ヴォーリスの設計による中学・高等学校本館の屋根上部が崩れたほか、チャペルや大学棟などがかなりの被害を受けた。また地震直後は、被災した多数の近隣住民が同院を頼って避難し、大学および中高の教職員を中心に、宿泊場所や食事の提供を行ってきた。
現在でも同大の多くの学生が、被害のあった場所でボランティアを行っている。同大ではボランティア活動をする学生に対して、熊本市社会福祉協議会内にあるボランティアセンターで『ボランティア活動保険』に必ず加入することなどの注意を促し、身の安全の確保を最優先に活動するよう呼び掛けている。