浙江省にある政府公認の平陽三自愛国運動教会の張崇助牧師が9日、キリスト教の十字架や教会の政府による強制撤去に抗議したことを理由に収監されてから8カ月を経て釈放された。
チャイナエイドは、張氏が、中国共産党の職員の命令により教会の屋根の十字架や教会の建物が重機で破壊されることなど、国内で続いているキリスト教徒に対する迫害について頻繁に公に語ってきたことを報じた。政府は、建築基準に違反する建物だけを対象にしており、屋根の上の十字架は危険だと判断したと論じた。
張氏は2015年9月8日に勾留されたと報じられており、「中国国外の人物に渡すために、国家機密や情報を盗み、スパイし、購入した」として告発された。この告訴理由は共産党体制に抵抗したものに共通して与えられるものだ。
張氏が米国の外交官と昨年上海で会ったために目をつけられ、逮捕されたのだろうと考える信者もいる。中国は国家公認の教会には運営を認めているが、もし共産党を批判する発言をすれば、最高位の牧師たちですら投獄されるのだ。
今年、当局は中国で最大の公認教会である杭州基督教会崇一堂の顧約瑟牧師を勾留した。顧氏は表向きは教会財産の使い込みで告発されたが、チャイナエイドや他の迫害監視団体は、これらの政府の行動が破壊運動に対する顧氏の抗議とむしろ関連があると述べた。
顧氏は後に会衆に宛てて政府の命令に従うよう勧める手紙を書いたが、チャイナエイドは当局の職員によってこの手紙を強制的に書かされた可能性もあると述べた。
2月、顧氏の逮捕についてチャイナエイド代表の傅希秋氏は、「このことは、中国の政府公認教会の指導者とその会衆の魂を揺さぶるでしょう。波紋のようにこれら全てのことが広がっていくでしょう」と語った。
彼は、今も進行している破壊運動の理由は、政府が恐れているキリスト教人口の増加にあると指摘した。
「国の首脳陣は、キリスト教信仰の急速な広まりと大衆の中での根付き、そして社会的影響についてますます心配しています。国内のキリスト教徒の数は共産党員の数をはるかに超えているため、それは共産党にとって政治的な恐怖です」と傅氏は述べた。