東京都品川区中延の東急大井町線・荏原町(えばらまち)駅で9日午後7時20分ごろ、品川区在住の女子中学生2人が電車にはねられ、病院へ運ばれたが間もなく死亡が確認された。目撃証言などから、2人は駅のホームから一緒に飛び込み、自殺したとみられている。毎日新聞などが伝えた。
同紙や時事通信によると、死亡したのは同じ品川区立中学校に通う2年生で、いずれも13歳。制服姿でホームから線路内に飛び込んだという。この日は学校の授業があり、下校途中に自殺したとみられている。ホームにはかばん2つと遺書のようなものが残されていた。
2人をはねたのは、溝の口発大井町行きの急行電車(6両編成)で、荏原町駅は通過駅だったという。電車の運転士らが目撃しており、2人が手をつなぐようにして飛び込んだという目撃情報もあるという。
2人のうちの1人の母親(42)は10日未明、読売新聞の取材に応じており、それによると、ゴールデンウィーク中は家族でボウリングなどを楽しみ、9日朝も元気な様子で学校へ向かったという。一緒に亡くなったもう1人については、同じ部活動をしており、最も仲が良かった同級生だった話している。
産経新聞によると、2人は演劇部に所属。中学校を卒業した後も同じ高校に通おうとも話し合っていたという。母親は、「何でこんなことになったのか分からない。一番近くにいたのに悩みとか心配事とかに気づかなかった」と話している。
毎日新聞によると、大井町線はこの事故の影響で上下線53本が運休するなどし、約1万6000人に影響が出た。