【CJC=東京】ロイター通信が「イプソス」と提携して行った世論調査によると、米大統領選で共和党候補指名を目指す不動産王ドナルド・トランプ氏に対する、カトリック教徒の共和党員支持率が上昇している。
2月18日、教皇フランシスコがトランプ氏のメキシコ国境における壁建設計画について質問された際、「架け橋でなく壁を作ることだけを考えるような人はキリスト者ではない」と発言した。トランプ氏はこれに対し、教皇が他人の信仰を評価するのは「不名誉なこと」と反論したが、後に教皇は「良い人」であり、おそらくメディアの伝え方が悪かったのだろうと述べている。一方、バチカン(ローマ教皇庁)の広報担当者は、教皇はトランプ氏を名指ししたわけでも有権者を誘導しようとしたわけでもないと指摘している。
世論調査では、教皇発言の50日前、カトリック教徒の共和党員によるトランプ氏支持率は39・8パーセント、50日後は47・9パーセントとなった。
支持率の上昇は共和党候補指名を目指す人数が1月時点の12人から3人に減ったことが一因とも見られている。