大阪市淀川区東三国にある認可外保育園「たんぽぽの国」で今月4日、男の子の園児(1)が昼寝中に心肺停止の状態になり、病院に運ばれたが死亡が確認されていたことが明らかになった。大阪市が12日発表したと、毎日新聞などが伝えた。男児は昼寝をしている最中にうつぶせになり、窒息したとみられているという。
同紙が大阪市の発表として伝えたところによると、男児は4日午後2時40分ごろから昼寝を始めたが、保育士が午後3時半ごろ、息をしていないことに気付き、119番通報した。電話で指示を受けながら、心臓マッサージなどをしたが回復せず、搬送先の病院で死亡が確認されたという。
当時、男児が昼寝をしていた保育室には、男児を含む1〜3歳の11人の園児と、保育士と職員の2人がいたという。死亡した男児だけが昼寝をしており、他の園児10人は同じ部屋でおやつを食べていた。
たんぽぽの国を運営する人材派遣会社「ベルサンテスタッフ」の中野栄造社長は同紙の取材に対し、「当時の保育態勢は基準を満たしていたが、申し訳ない気持ちでいっぱいです」などとコメントしている。
一方、共同通信によると、大阪市は、男児が亡くなった当日に遺族からの通報を受け、たんぽぽの国の立ち入り調査を実施。当日やそれ以前の勤務体制表から、職員が不足したり、保育士が不在であったりする時間帯があったことが判明したとしている。
産経新聞によると、たんぽぽの国は、ベルサンテスタッフが1994年12月に開設。中野社長が施設長も兼ねているという。
一方、NHKによると、死亡した男児はこの日初めてたんぽぽの国に預けられたという。たんぽぽの国の責任者はNHKの取材に、「こういうことが起きた以上、十分な態勢ではなかったと認識している」と話しているという。