大阪府東大阪市の「みるく保育園」(運営=社会福祉法人・篤雅音(あつがね)会)の前園長夫妻らによる経費の私的流用問題で、東大阪市は24日、総額約1億1000万円が私的に流用された疑いがあることを明らかにした。産経新聞などが伝えた。
同紙やMBSによると、岡田忠彦・前園長夫妻らは、架空の職員の給料として約4000万円、架空の修繕費として約2000万円、焼肉などの飲食費として1200万円を支出するなどして、2006年度〜15年度の10年間で、計約1億1000万円を私的に流用していた疑いがあるという。岡田前園長夫妻は私的流用を認めており、東大阪市は、業務上横領罪などで刑事告発する方針。
東大阪市のホームページに掲載されている情報によると、篤雅音会は1966年に設立され、同年からみるく保育園の事業を開始。定員は90人となっている。
東大阪市は昨年11月、岡田前園長夫妻らによる私的流用の疑いを発表しており、岡田前園長は当時、朝日新聞の取材に対し、「個人的には一部を除き、飲食代などに私的流用した事実はない。ただ、関係者に迷惑をかけたと思っている」などと話していた。