福岡県志免(しめ)町の飲食店で13日午後8時ごろ、客の男性(67)が連れの男から頭部を拳銃のようなもので撃たれる事件があった。男性は連れの男と2人で来店し、口論になった後、男が発砲し逃走した。警察が同日午後9時半ごろ、現場から約3キロ離れた福岡県須恵町で、自動式拳銃を所持していた発砲したとみられる男を現行犯逮捕した。国内主要各紙が伝えた。
発砲があったのは志免町志免3丁目にある飲食店で、読売新聞や西日本新聞が店内にいた客の話として伝えたところによると、被害者の男性と男は午後7時半ごろ来店。2人は来店時、酔った状態だったという。初めはカウンターに並んで座り、和やかな雰囲気で酒を飲んでいたというが、途中から激しい口論に。男が店の玄関から外に出ようとしたため男性が引き止めたところ、男が「お前殺すぞ」と叫び、1発発砲。男性が頭から血を流して倒れたという。男は「調子こいとったら、こげんなるとぞ」と言い残し、店を去ったという。
その後、店長が客を守るため玄関の鍵を閉め、カウンターの椅子でバリケードを作るなどしたという。男性は右のこめかみ近くを撃たれ、一時気を失った。病院に運ばれたが意識はあり、命に別条はないという。
朝日新聞によると、事件から約1時間半後、警察が須恵町内でタクシーから降りる目撃証言と似た男を発見。職務質問したところ、自動式拳銃を持っていたため、銃刀法違反(所持)容疑で現行犯逮捕した。男は黙秘しているが、警察は殺人未遂容疑でも調べる方針。
発砲があった飲食店では他にけが人はなく、同紙が捜査関係者の話として伝えたところによると、頭を撃たれた男性は暴力団関係者ではないとみられるという。
現場は、志免町役場から南東に約1キロの住宅街で、近くには小学校や郵便局、病院などがある。