神奈川県横須賀市久里浜にある市営住宅「八幡ハイム」で14日午後、通報を受けて駆け付けた警官が男ともみ合いになり、奪われた拳銃で撃たれた。警官は銃弾3発を受けて重傷。男は殺人未遂と公務執行妨害の両容疑で現行犯逮捕された。読売新聞などが伝えた。
同紙やNHKなどによると、14日午後2時25分ごろ、男性から「母親に殺される」と110番通報があり、神奈川県警浦賀署駐在所の男性巡査部長(30)が1人で駆け付けたところ、刃物を持った男が八幡ハイムの7階で暴れていた。巡査部長が男を一旦取り押さえたが、男が巡査部長の拳銃を奪い、4発発砲。うち3発が巡査部長の足などに命中した。
午後2時25分ごろにあった110番通報の内容については、同紙は「母親に殺される」、時事通信は「母に殺されるかもしれない」という内容だったと伝えているが、NHKは「母親が殺されるかもしれない」という内容だったと伝えている。
また、巡査部長が受けた銃弾の数について、NHKは「少なくとも2発」と伝えているが、同紙と同通信は3発と伝えている。撃たれた場所についても、「右足」(NHK)、「腕や太もも」(同紙)、「肩と足」(同通信)と違いがある。
巡査部長は重傷で病院に運ばれたが、意識はあるという。近くの住民らにけがはなかった。
同紙によると、男は応援に駆け付けた浦賀署の別の警官に現行犯逮捕された。一方、同通信は、撃たれた巡査部長自身が男を現行犯逮捕したと伝えている。同通信によると、逮捕されたのは八幡ハイムに住む30代の男。
横須賀市のホームページなどによると、八幡ハイムは京急久里浜駅から徒歩約10分。鉄筋コンクリート造り7階建ての建物で、5棟で280戸ある。