北海道美瑛町立病院の医療検査機器「MRI」の入札で、特定業者が落札できるように価格調整をしたとして、美瑛町立病院の放射線係主査、矢野雅人容疑者(48)が22日、官製談合防止法違反容疑で逮捕された。時事通信などが伝えた。
同通信によると、矢野容疑者は2011年4月、メーカー社員と共謀し、落札業者以外の入札参加業者に対し、高値でMRIを卸させることで、特定業者が予定価格の99・9%に相当する9648万円で落札できるように価格調整した疑いが持たれている。
矢野容疑者は当時、放射線係の係長で、NHKによると、入札には北海道旭川市周辺の6業者が参加したという。同通信、NHKともに、落札業者については伝えていない。
NHKによると、警察は矢野容疑者の認否を明らかにしていないが、22日夜には病院や美瑛町役場などを捜索し、業者との間で金銭の授受がなかったかも調べる方針。
美瑛町のホームページによると、美瑛町立病院は1948年設立で、内科、外科、整形外科、眼科、リハビリテーション科、消化器科の診療科目があり、一般病床98床を備えている。