福島県会津若松市商工課の酒井俊紀(としのり)主査(42)と、会津若松市にあるIT関連会社「CSD」の福地賢一取締役(46)が11日、東日本大震災に関係する事業で賄賂の授受があったとして逮捕された。朝日新聞などが伝えた。
同紙によると、東日本大震災の緊急雇用創出事業として、会津若松市は商店街を活性化させる約2000万円の事業を企画。酒井容疑者(収賄容疑)が便宜を図り、同事業をCSDに業務委託したという。酒井容疑者はその見返りとして、福地容疑者(贈賄容疑)から約10万円相当のノートパソコン1台を受け取った疑いが持たれている。
産経新聞によると、酒井容疑者は事業企画などを担当していた。同紙によると、会津若松市の室井照平市長(60)は「捜査の推移を見極めながら事実関係の把握に努め、厳正に対処する」とコメントした。
CSDのホームページによると、CSDは各種WEBコンテンツの企画制作やシステム開発、パソコン運用のサポートなどを主力事業とするIT関連会社で、2001年に福島県郡山市で有限会社ピコとして設立。翌02年に会津若松市に移転し、04年にCSD株式会社へ社名変更している。資本金は5100万円。
主要取引先には、会津若松市などの自治体や、会津大学、会津若松商工会議所、富士通、会津IT産業協同組合などを挙げている。