千葉市発注の下水処理施設に関わる設計業務の入札で、非公表の予定価格を水道コンサルタント会社「NJS」(東京都港区)の社員に漏らしたとして、千葉県警は7日、千葉市職員の光橋政広容疑者(60)と、NJSの社員2人を官製談合防止法違反と公契約関係競売入札妨害容疑で逮捕した。朝日新聞などが伝えた。
同紙によると、談合容疑で逮捕されたNJSの社員は、東京総合事務所部長の河津謙二容疑者(61)と、茨城出張所長兼取手出張所長の稲垣三郎容疑者(43)の2人。光橋容疑者も含め3人の容疑者の認否について、千葉県警は明らかにしていない。
光橋容疑者は2014年7月28日ごろ、千葉市内にある下水処施設「南部浄化センター」の設備更新に関係する設計業務について、非公表の予定価格を河津容疑者に漏らした疑いが持たれている。稲垣容疑者は、河津容疑者から予定価格を聞き、設計を担当した。同月30日に行われた入札では、NJSが他の入札参加会社2社を抑えて、落札した。
テレビ朝日によると、落札率が不自然に高かったことから調査したところ、不正が見つかったという。千葉県警は、情報を漏らした光橋容疑者がNJS側から何らかの見返りを受けていなかったかも調べを進めている。
南部浄化センターは、千葉市内に2つある下水処理施設のうちの1つで、千葉市の中央区、若葉区、緑区の下水を主に処理している。