国際ハッカー集団「アノニマス(Anonymous)」によるとみられるサイバー攻撃で、厚生労働省のホームページ(HP)が20日夜からほぼ閲覧できない状態となった。厚労省は攻撃からシステムを守ろうため、21日未明にサーバーを停止。現在もHPにアクセスできない状態が続いている。
時事通信が厚労省の話として伝えたところによると、厚労省のHPは20日午後10時15分ごろからつながりづらい状態が続いた。大量のデータを送り付けてHPをダウンさせるサイバー攻撃の一種である「DDoS(ディードス)攻撃」とみられるという。
厚労省は、攻撃からシステム自体を守るため、21日午前2時半ごろにサーバーを停止。これまでのところ、HPの書き換えや情報流出などは見られないが、詳しい原因や被害状況を調べている。
報道によると、アノニマスと関連する人物のものとみられるツイッターに、攻撃を示唆する書き込みがあったという。
アノニマスは先月も、成田空港や中部空港、日本政府観光局、日本郵政、プロパイダー会社の「ぷらら」など、日本の官民のHPにサイバー攻撃をしたとみられ、HPが閲覧できない状態に陥るなどした。
先月の攻撃では、攻撃を示唆するコメントをしていたアノニマスの関係者とみられる人物はツイッターに、日本のイルカ漁や捕鯨に抗議する投稿を多くしていた。今回の攻撃が、日本のイルカ漁・捕鯨をめぐっての抗議の一環なのかどうかは不明。