成田空港と中部空港のホームページ(HP)が10日未明から一時アクセスできない障害に陥っていたことが、17日までに分かった。大量にデータを送りつけてHPをダウンさせるサイバー攻撃の一種である「DDoS攻撃」によるものとみられ、国際的なハッカー集団「アノニマス」が犯行をほのめかす内容をツイッターに投稿していることから、アノニマスの犯行が疑われている。国内各紙が17日、捜査関係者などの話として伝えた。
報道によると、成田空港のHPは10日午前2時半ごろから同9時ごろまで、フライト情報などが閲覧できない状態にあった。また、中部空港のHPもほぼ同じ時間帯にアクセスしにくい状態が続いた。
アノニマスを名乗るツイッターアカウントには、9日付で成田空港と中部空港のHPのURLと共に、「日本の2つの主要空港、タンゴダウン」などとコメントしている。「タンゴダウン」は、敵殺害を意味する米特殊部隊の隠語。
一方、アノニマスのツイッターアカウントには、その前後にも日本に関わるサイトへのサイバー攻撃予告とみられるコメントが幾つかある。10日には日本政府観光局(JNTO)、11日には日本郵政、14日にはプロパイダー会社の「ぷらら」、15日には太地漁協と日本捕鯨協会の各HPのURLなどと共に、同じく「タンゴダウンした」などとするコメントを投稿している。
特に、14日の投稿では「クジラを殺すのを今やめよ!」というコメントも添えている。このツイッターアカウントには、イルカ漁や捕鯨に抗議する内容の投稿が多く見られ、イルカ漁・捕鯨をめぐっての日本へ対する抗議の一環とも考えられる。