根拠なく、飲むだけでやせるかのような表示をして即席スープを販売したとして、景品表示法違反(優良誤認)に相当するとして、消費者庁は10日、株式会社日本イルムス(東京都板橋区、梶川透代表取締役)に対して、再発防止などを求める措置命令を行った。
消費者庁によると、措置命令の対象となったのは日本イルムスが販売する「薬膳めかぶスープ」と「薬膳めかぶスープ極」の2つの即席スープ。日本イルムスは昨年2月から今年4月にかけて、牛乳販売業者を通じて一般消費者に配布したチラシで、「超低カロリーだから、無理な食事制限なし!1日1杯でOK!」などと、あたかも対象商品を摂取するだけで、特段の運動や食事制限をすることなくダイエット効果が期待できるような表示をしていた。
消費者庁は、景品表示法に基づき、日本イルムスに対し、該当表示の裏付けとなる合理的な根拠を示す資料の提出を求めたが、日本イルムスから提出された資料は該当表示の裏付けとなる合理的な根拠を示すものとは認められなかったという。
そのため消費者庁は、▼対象商品の表示が実際よりも著しく優良であると示すもので、景品表示法に違反するものであることを一般消費者に周知徹底すること、▼再発防止策を講じ、役員・従業員に周知徹底すること、▼表示を裏付ける合理的な根拠のない同様の表示を行わないこと、の3点を命じた。
根拠が示されなかった表示は他に、「ネバネバパワーと燃焼力で、強力なスッキリ感!」「16kgも痩(や)せて、お腹(ウエスト)スッキリ!」「従来より60種も増えた『108種の薬膳葉実』が体の隅々まで浸み渡り、強力なダイエットパワーを発揮!じっとしていても心地よく活動している状態へとサポートしてくれるので、無理な運動や食事制限の必要はありません」などがあった。