JR東日本は9日、秋葉原駅の総武線のホームからコンクリートがはがれ落ち、ホーム下の東北新幹線の線路内に落下していたと発表した。落下したコクリート片が車両に接触した痕跡はなく、落下によるけが人などは出ていないという。朝日新聞などが同日伝えた。
同紙によると、落下したコクリート片は全部で8片。最も大きなものは、縦15センチ、横10センチ、厚さ6センチで、重さが約1キロあったという。8片の重さの合計は約1・5キロ。
保守点検中の作業員が8日未明に発見し、翌9日未明に、東北新幹線の線路から高さ約11メートルのところにある総武線のホームからはがれ落ちたことが分かったという。
JR東日本では今年4月、秋葉原駅〜神田駅間の路線で電化柱が倒れる事故があり、10時間以上にわたって運転を見合わせ、40万人以上に影響を与えた。電車が電化柱に衝突するような事故にはならなかったものの、倒れた電化柱は数日前から傾斜が確認されており、改修工事が予定されている中で事故が起こった。
JR東日本ではこの事故を受け、管内25万本の電化柱と8万6000カ所の視線の緊急点検を行ったほか、この事故を「重大インシデント」とし、冨田哲郎社長はじめ、常務取締役や執行役員ら7人について、報酬月額30%返上3カ月から10%返上1カ月までの人事措置を行っている。