群馬県前橋市の赤城山にあるカルデラ湖「赤城大沼」で、ワカサギ釣りをしていた親子のボートが8日朝、転覆し、乗っていた父親の金子信雄さん(65)が9日未明に死亡した。一緒に乗っていた次男(39)は、低体温症にかかっているが命に別条はないという。国内主要紙が伝えた。
報道によると、2人は旅館で借りたボートを使い、8日午前6時ごろから赤城大沼でワカサギ釣りをしていたが、午前9時半ごろ、次男が錨(いかり)を水中から引き上げようとした際、バランスを崩し転覆したとみられている。近くを通りがかった人に発見されて引き上げられたが、金子さんは救出から約20時間後に心停止による低酸素脳症で死亡した。2人は救命胴衣を着けてなかったという。
赤城大沼は、夏はボートで、冬は氷上でのワカサギ釣りが名物の一つとなっている。福島第1原発事故の影響で、これまでワカサギの出荷を自粛していたが、放射性物質検査で安定的に基準値を下回っていることが確認されたことから、今年9月から出荷自粛要請を解除。釣ったワカサギも持ち帰りが可能となっていた。
今年のボート釣りの解禁期間は、9月1日から11月末までの午前6時から日没まで。今季の氷上穴釣りは、来年1月4日から3月下旬までの午前6時から午後5時まで解禁予定だが、現時点では未定。