先週の関東から東北南部にかけた記録的な大雨による洪水で、各地で大きな被害が報告されている。特に茨城県常総市では、広範囲にわたって冠水・浸水の被害が出、現在もなお復旧作業が続いている。
東京・中野にある日本基督教団の学生・青年センター「学生キリスト教友愛会」(Student Christian Fellowship=SCF)のメンバーも、随時、ボランティアとして現地に向かう予定だ。それに先駆け、SCF主事の野田沢(たく)牧師は現地を視察。野田牧師によると、被災した日本基督教団水海道(みつかいどう)教会(同市)と近隣教会は、水海道教会内に「水海道ボランティアセンター」を設置。ボランティアの受け入れを行っている。水海道教会は、隣接する認定こども園「二葉こども園」と共に被災し、3台あった園のバスも浸水した。洪水のあった日は全員が避難をして無事だったが、園舎、会堂は大人の胸の辺りまで浸水したという。
野田牧師は、東日本大震災の時もいち早く現地に駆け付け、支援活動に当たった。今回、被災地を視察して、「東日本での経験がとても生きているように思います」と語る。現地での作業は、まず教会の中にあった家具などの運び出しから始まる。水を含んだソファやタンスは想像以上に重い。これらを一つ一つ外に運び出し、捨てる物とそうでない物に分ける。
「タンスなどは、水で膨張してしまい開かないものもあります。それらを被災した方々は大抵『捨てちゃっていいよ』とおっしゃいますが、私たちは了解の下に丁寧に開ける。すると、意外と思い出の写真や品が入っていたりして、被災した方は『ここにあったんだ!これはとっておこう』とおっしゃる方もいらっしゃいます。私たちは、こうした『スローワーク』を目指しています。何も一分一秒を争って早くやる必要はないのです。一つ一つを丁寧に、そして何より持ち主の気持ちに寄り添って活動していきたいと願っています」
「クリスチャンだからこそできる最善の行動は?」と質問すると、「もちろん、祈りです。これほど強いものはない。皆さんもぜひ祈りに覚えていただきたい」と話した。
水海道ボランティアセンターでは、暫定的に19日までボランティアの受け入れを行う予定。19日以降については、現場と話し合いの上、決定されるが、現状ではボランティアの継続が必要なのは明らかだという。ボランティアの受け入れ手順や注意事項は、以下の通り。詳細はSCFのページで。
- ボランティアに向かう際は、必ずエントリーした上で現地に向かうこと。
- 支援物資などの受け入れは、現在行っていない。
- 献金の受け入れは、現在準備中。
- 水海道ボランティアセンターの総括主任で窓口となる飯塚拓也牧師(竜ヶ崎教会=同県竜ヶ崎市)への連絡はエントリーのみとし、現地教会への問い合せは不可。現地は非常に混乱しているため、その他の問い合わせは野田牧師まで。
- ボランティア保険(各自治体の社会福祉協議会で加入可能)も含め、作業のために必要な装備を整える。
- 飲食物は要持ち込み。守谷駅(同県守谷市)ではコンビニなどで買い出し可能だが、常総市方面のコンビニなどは現在閉店中。
- 車で行く場合は、水海道教会に午前9時まで集合。
- 関東圏からは日帰り参加可能(車:渋滞を考慮して約2時間、電車:新宿から約1時間)。宿泊は竜ヶ崎教会で受け入れ可能。寝袋など持参。夕食は近隣で可能。
- 作業時間は原則午前9時から午後5時まで。現段階では、力仕事と拭き掃除などの軽作業が混在している。
【持ち物】
長靴またはそれに順ずるもの・長ズボン(作業内容にもよるが、はっ水加工のものでなくてもいい)・長袖もしくは半袖・手袋(軍手でもよいが、はっ水系もあるとよい)・タオル・マスクなど。大きめゴミ袋などを数枚持っていくと、帰りに汚れた物を入れたり、座る際に敷いたりすることができて便利。
【エントリー方法】
①名前、②参加人数、③交通手段(車か電車か)、④日帰りか宿泊か、を飯塚牧師(電話:0297・64・3768、携帯転送対応)まで。
【問い合せ先】
野田牧師(電話:090・5819・0986、メール:[email protected])