日本全国からゴスペルを愛する人たちが集まる1日限りのスペシャルコンサート「Japan Gospel Choirs Fellowship Concert 2015」が4日、日比谷公会堂(東京都千代田区)で開催された。2年に1度開かれており、今年で10回目。全国各地で活動しているゴスペルクワイヤが、北海道、東北、関東、中部、関西、九州の6ブロックに分かれて、それぞれマスクワイヤを結成し、ステージに立った。ゲストには、米国のゴスペル界をリードする女性シンガー、マーサ・ムニッジさんが来日し、日本のクワイヤと共に主をほめたたえた。
約2000人を収容する会場は、開演前から、クワイヤごとにそろいのカラフルな衣装を着た多くの人の熱気であふれていた。トップバッターは East 東京マスクワイヤ。200人近くのメンバーが勢ぞろいし、華々しく幕が上がると、観客もすぐに声を合わせるようにして歌い始めた。
出場したのは、East 東京のほか、中部キッズ、関東キッズ、ユース、関西、中部、West 東京、北海道、メンズ、East Japan、North 東京、Womens & JGCF Choirs の計12組。キッズたちが、大人顔負けのパワフルでフレッシュな歌声、弾けるようなダンスを披露したかと思えば、ユースたちがアップテンポな難易度の高いゴスペルナンバーを熱唱。それぞれに個性あふれるステージで会場を沸かせた。
それぞれのマスクワイヤに参加しているゴスペルクワイヤの数を合計すると、その数はなんと135に上るという。
2時間半にわたって歌い続けられた20曲以上のゴスペル。会場は、クワイヤリーダーたちの「目をとどめるべきはこの会場におられる唯一の神、イエスだけ」というメッセージに導かれ、まるで一つの家族であるかのような一体感に包まれた。
コンサートの最後に、ゲストのマーサ・ムニッジさんが、キーボード奏者の夫ダンさん、娘のダニエーラさんと共に登場すると、観客は大きな歓声と総立ちで歓迎。マーサさんは、米国で最も評価されているゴスペルアーティストの一人で、米国ゴスペルミュージック界の最高賞であるドーヴ賞を受賞し、グラミー賞にもノミネートされたことがある。
マーサさんは、「時差ボケのせいで、ここにいる人の中で一番疲れているかも」と笑いつつも、「ゴスペルの中におられる神によって、力が与えられている」と朗らかに言い、自身が作詞・作曲し、日本のゴスペルクワイヤでもおなじみになっている曲「Because Who You Are」「Glorious」など計4曲をパワフルに熱唱。「God is here!(神はここにおられます)」と大胆に宣言するとともに、「今ここでイエス様を心にお迎えしたい方はいらっしゃいますか」と観客に呼び掛け、その場に臨在している神に近づくよう、人々を導いた。
Japan Gospel Choirs Fellowship(JGCF)は、「私たちの見たこと、聞いたことを、あなたがたにも伝えるのは、あなたがたも私たちと交わりを持つようになるためです。私たちの交わりとは、御父および御子イエス・キリストとの交わりです」(1ヨハネ1:3)をテーマ聖句として、ゴスペルを通して出会った人たちが、神とのつながりを深めることを願って活動している。ディレクターの粟野めぐみさんは、10回目となった今回のコンサートを振り返り、「2002年にこの働きが始まったときに、神様が約束してくださったように、クワイヤの交わりが日本各地に広がっていることに感謝しています」とコメント。「私たちがすることは、諦めず、互いに祈り合い、賛美し続けることです。そして次世代へとつながっていくことを願っています!」とさらなる期待を話してくれた。コンサートは次回も2年後に開催される予定だ。