イースター(復活祭)の一週間前の日曜日。カトリック教会やルーテル教会では枝の主日、他のプロテスタント教会では棕櫚(しゅろ)の主日、正教会では聖枝(せいし)祭などと呼ばれる。今年は、カトリック、プロテスタントの西方教会では3月29日、正教会などの東方教会では4月5日が、それに当たる。
イエス・キリストがエルサレムに入るのを、人々が賛美したという聖書の記述に基づき、それを記念する日だ。この日に歌われる歌には、さまざまなものがあるが、ここでは、南アフリカのプロテスタント教会の賛美歌である「Sanna, sannanina(サンナ・サンナニナ)」を紹介したい。
英訳では「Hosanna in the Highest」などと訳されているこの歌。日本語では「いと高き所にホサナ」といったところか。『Thuma Mina つかわしてください―世界のさんび』(日本キリスト教団出版局、2003年)という賛美歌集にも日本語訳が収録されている。
ユーチューブには、アフリカの聖歌隊らしき人たちがこの歌を歌っている動画がある。ただ、残念ながら、どこの国の人たちなのかなど、詳しいことは分からない。
一方、米合同メソジスト教会の世界宣教委員会(GBGM)が出している賛美歌集『Africa Praise』(全14曲)のウェブサイトでも、この歌の音源を30秒間試聴することができる(ページの右側、歌の番号は11番)。
これは、南アフリカに隣接するジンバブエの首都ハラレにあるアフリカ大学の聖歌隊による合唱だ。「Sanna, sannanina」という短い歌詞が繰り返されるその歌声は、力強く、躍動感に溢れ、喜びに満ちている。
なお、賛美歌の著作権に関する国際的な団体「クリスチャン・コピーライト・ライセンシング・インターナショナル」(CCLI)のウェブサイトなどによると、この歌の原語による歌詞は、パブリックドメインとなっており、著作権使用許諾がなくても複製できるという。