プチ・コロン(Puchi Colon)――シンガーソングライターであり、ワーシップリーダーであるとともに、ミュージシャン兼プロデューサーと多才な人である。
1976年、米国ニュージャージー州出身の彼だが、プエルトリコの先祖の血をひき、英語だけでなくスペイン語でも歌う。彼の持ち味は、何といっても、キューバやプエルトリコ、ニューヨークなどで広まった音楽そしてダンスである、サルサで神を賛美することである。
残念なことに、彼は、日本ではまだあまり知られていないし、国際的に知られた超売れっ子のスーパースターと言う訳でもない。しかし、彼が歌うラテン系の陽気な賛美の歌は、まさに踊り出したくなりそうな躍動感と喜びに満ちている。
彼の公式ウェブサイトには、「プチ・コロンの目標は、神が彼の人生に備えてくださった高尚な招きに音楽による伝道と礼拝を通じて応えること。彼は娯楽のためだけでなく、イエス・キリストを高く上げて傷ついた心に信仰をもたらすのを助けるためにも、質の高い音楽を制作する上で卓越した責任感を持っている」と記されている。
日本でサルサといえば、1990年代に日本人のサルサ・バンドであるオルケスタ・デ・ラ・ルスが人気を博し、今でも巷のダンスクラブでは、中南米からの移民などを含む一部の熱心な愛好家たちが集まって男女のペアでサルサを踊っている。
とはいえ、彼らの間でもおそらくプチ・コロンのことは知られていないだろう。ましてや教会でサルサを踊るというのは、想像を絶することかもしれない。場合によっては、それは不謹慎だとさえ思われることも少なくないだろう。あるいは、彼が歌う賛美の歌は、日本の教会の多くにとって、一種のカルチャーショックになるだろうか。
しかし、だからこそ、プチ・コロンのような人はユニークな存在となりうるのではないか。サルサで賛美するとどうなるのか?気になる方は、彼のウェブサイトやユーチューブ動画を観てほしいと思う。主にある喜びを表現するにはどうすればよいか。プチ・コロンは大切な何かを日本のクリスチャンに教えてくれるはずである。
写真にある彼の2004年のCDアルバム『サルサ・プレイズ』には、1曲目の「Tomorrow」など10曲が収められている。作詞・作曲は彼自身によるものではないが、「主を選ぶなら、明日と言わずに今日にしたほうがいいよ」と歌うこの冒頭の歌から最後の曲「At the Cross」まで、信仰をサルサで歌う、底抜けに明るい楽しい曲がほとんどである。
彼のCDやMP3は、アマゾンでも購入可能で、一部試聴もできる。最新の曲は今年1月に発売された「Vivo Enamorado(愛のうちに生きて)」。教会でサルサを採り入れるかどうかは別として、興味のある方はぜひ聴いてほしい。
■ Puchi Colón - Con Jubilo Live (Official Video)