イスラム教過激派組織「イスラム国」に拘束されている後藤健二さんの母親・石堂順子さんが23日午前、日本外国特派員協会(FCCJ、東京都千代田区)で記者会見を開き、「イスラム国の皆さん、健二はイスラム国の敵ではありません。解放してください」などとするコメントを発表した。国内の複数のメディアが一斉に伝えた。
NHKなどの報道によると、石堂さんは「この3日間、ただただ、悲しくて、泣いていました。表現できません」とコメント。後藤さんについては、「幼い頃から心の優しい子でした。健二はいつも『戦地の子どもたちの命を救いたい』と言っていました。中立な立場で戦争報道をしてきました」と語り、「イスラム国の皆さん、健二はイスラム国の敵ではありません。解放してください」と訴えた。
また、日本は憲法9条で戦争をしないと誓った国であり、70年間戦争をしていないことを挙げ、イスラム諸国とも友好関係を保ってきたと指摘。唯一の被爆国であることにも触れ、米国による広島と長崎への原爆投下で数十万人の死者が出たとも語った。