【CJC=東京】教皇フランシスコは11月25日、仏東部ストラスブールを訪問、欧州連合(EU)の欧州議会で演説し、欧州が「内向き」にならず、高齢者や貧困者、移民に対する連帯の精神を実践するよう呼び掛けた。教皇の欧州議会訪問は1988年10月の故ヨハネ・パウロ2世以来のこと。
教皇は演説で「世界は『欧州中心』でなくなった。欧州は疲弊し、世界の主人公ではなくなっている」と述べた。さらに欧州経済危機を受けて高齢者や若者、貧困者の孤独が深まっていると指摘した。また移民船の遭難が続いている地中海について、そこが巨大な墓地になるのは容認できないと語り、移民の受け入れを促した。