オバマ政権による移民の国外追放政策に抗議した100人を超える宗教指導者や移民の権利に取り組む運動家たちが、7月31日にホワイトハウスの前で逮捕された。キリスト教援助団体「チャーチ・ワールド・サービス(CWS)」や米合同メソジスト・ニュース・サービス(UMNS)などが現場から伝えた。
CWSによると、教会の監督や修道女、ユダヤ教のラビ、牧師、労働者や影響を受けている移民たちが、国外追放を直ちにやめ、アメリカの移民の家族や労働者たちのための救援を劇的に拡大し、米国に安全な避難場所を求めてきた同伴者のいない子どもたちを保護するようオバマ大統領に強く要求した。
500人を超える支援者たちの群衆の傍に、112人の宗教・移民の提言者たちが、ホワイトハウスの柵に沿って、1日に1100人近くもの国外追放という不正義についてその道義性を明らかにしようと、市民的不服従に取り組んでいた。行動を起こすよう大統領に求める看板を持ちながらホワイトハウスの歩道を離れるのを拒むと、彼らは逮捕され、通行妨害の容疑をかけられたという。
「私たちは、移民の家族や同伴者のいない子どもたちを追い出すことが答えなのではないということを、オバマ大統領と議会に伝えるためにワシントンDCへやって来た。直ちに国外追放をやめ、麻薬連合組織や暴力団、そして貧困という暴力から逃れる子どもたちの適法な手続きを拡大することが、正しい対応の仕方だ」と、ロサンゼルスの米合同メソジスト監督であるミネルヴァ・カルカノ監督は語った。
CWSの会長兼最高経営責任者(CEO)であるジョン・L・マクロウ牧師は、「公民権運動の指導者たちの勇気と市民的不服従から恩恵を受けてきた者として、私は不当な移民法によって私たちの社会や国が被害を受けるのを傍観していることはできない。とりわけアメリカ人の大多数が完全に支持している移住改革の立法化に下院の共和党の指導者層が無残にも失敗した後であるだけに、私たちが今行動を起こすのは道義的な義務なのだ」と語った。
メリーランド州のラテン系移民を支援している団体「カーサ・デ・メリーランド」のグスタヴォ・トレス常任理事は、「私がきょうここにいるのは、私たちの会員が苦しんでいて、私の地域社会が荒廃させられているからだ。オバマ大統領、私はあなたを支持したし、私たちはあなたを支持したし、移民社会が直面している危機をあなたが撲滅できることも私たちは知っている。オバマ大統領、私が信じているのは、CASAの会員たちが暮らせて家族を養える米国であって、私はあなたにも同じようにすることを求めているのだ」と述べた。
一方、米ワシントンポスト紙が8月1日付で報じたところによると、オバマ大統領は何百万人もの不法移民が国外追放を恐れることなく暫定的に米国に留まることができる新たな措置を発表する準備をしているという。