【CJC=東京】末期がんで余命半年を告げられた米国人女性ブリタニー・メイナードさん(29)が11月1日に予告通り死を選んだ問題で、バチカン(ローマ教皇庁)「生命アカデミー」のカラスコ・デ・パウラ会長は4日、「人を裁くのではないが、行為は批判されるべきだ」「尊厳とは、自ら人生を終わらせることとは違う」として、メイナードさんの選択を批判した。「生命アカデミー」は、バチカンで生命倫理問題を担当している。
メイナードさんは今年1月1日に脳腫瘍と診断された。その後、余命6カ月と宣告されたことから、衰弱が激しくなり過ぎる前に、自らの命を終えることを決めた。カリフォルニア州から自死のほう助が合法とされるオレゴン州に移り、尊厳死を求めて運動をし、「コンパッション・アンド・チョイシズ」(あわれみと選択)という提言団体の看板となっていた。10月に入って、インターネット上で公開した動画で「11月1日に死にます」と表明、予告通りに薬を服用し死去した。