キリスト教とヤジディ教の女性奴隷が27ポンド(約5千円)で売られていることが、イスラム教スンニ派過激組織「イスラム国」による文書で明らかになった。
イラクニュースによると、この文書は女性と子どもたちの取り引き価格のガイドラインで、このガイドラインに違反する者は誰でも処刑されるとある。
「女性と戦利品を売る市場の著しい縮小はムジャヒディン(ジハードを遂行する者の意)の財政とイスラム国の収益に悪影響を与えている」とも書かれており、トルコまたはシリアのような外国の出身でない限り、買い手が3人以上の奴隷を購入することを禁じている。
40歳から50歳のヤジディ教徒かキリスト教の女性は5万ディナールまたは27ポンド(約5千円)で売られると価格表は示し、10歳から20歳の少女は80ポンド(約1万4千円)、1歳から9歳の女児は100ポンド(約1万8千円)以上で売られ、年齢が若くなるにつれ奴隷の価格も増す。
イラクのモスルで「奴隷市場の日」に、イスラム国の戦闘員たちがヤジディ教徒の女性や子どもの価格を検討している様子が、最近の動画で明らかにされた。
「神が許したまわば、今日は(戦利品)分配の日だ。それぞれが分け前をいただける」と男性はカメラに向かって言う。女性を巡って物々交換をしている者たちも見られ、ある男性は女性をピストルと交換しようとし、またある男性は、価格は「容貌で決める」と言う。
イスラム国は戦闘員たちに女性を売ることを認め、イスラム教の初期の教理を正当化している。
今年初頭、イラクで時間を過ごしたキリスト教の非営利団体ティアファンドのケイティ・ハリソン氏は、地域に住む多くの人から「組織的に女性や女児が駆り集められていること」について聞かされたと話す。
「既婚女性は早急に、そして強制的に夫から離婚させられ、独身女性は処女かどうかを見極めるために『調べ』られる。既婚者と独身女性は服の色で区別されて公の市場で売られ、処女には最高値がつき、強姦を正当化するために、買われた女性と買い手が早急に結婚式を挙げる」ことなどを説明し、「大人の女性だけではありません。私たちが聞いた中では、強姦された最も幼い子は3歳だったのです」とハリソン氏は語った。